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不動産購入に適切な時期はいつ?統計やライフイベントにもとづき解説

不動産購入について

東海林 大睦

筆者 東海林 大睦

不動産キャリア16年

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不動産購入に適切な時期はいつ?統計やライフイベントにもとづき解説

不動産購入は、人生のなかでも大きなイベントのひとつであり、安易に決断できることではありません。
後悔のない決定をするためには、適切な時期を見極めて、計画的な購入をすることが大切です。
そこで今回は、統計やライフイベントにもとづいた適切な購入時期や、不動産購入のポイントを解説します。

統計情報から見る不動産購入に適切な時期

統計情報から見る不動産購入に適切な時期

不動産購入はプライベートな事柄のため、身近な方に詳細を聞くことは気が引けるかもしれません。
そこで、統計を参考にすれば、多くの方が不動産を購入している時期を把握できます。
ここでは、国土交通省の「令和元年度住宅市場動向調査」から見る4つの統計にもとづき、多くの方が不動産を購入する時期を解説します。

統計①年齢

統計によると、30代頃に不動産を購入している方が多いです。
詳しくご紹介すると、購入時の平均年齢は注文住宅で39.1歳、分譲戸建て住宅で36.8歳、分譲マンションで39.4歳です。
30代の購入が多い理由として、住宅ローンの返済期間が予想されます。
住宅ローンの返済期間は最長で35年であり、35歳で35年ローンを組んだ場合は70歳で完済します。
退職後のローン返済期間を長引かせないよう、30代のうちに不動産を購入する方が多いといえるでしょう。

統計②年収

国土交通省の報告書によると、不動産購入時の平均世帯年収は700万円前後です。
また、分譲戸建て住宅では688万円、分譲マンションでは798万円との結果になっています。
ここでの年収は、世帯年収です。
つまり、夫婦共働きで合算年収が700万円前後に達し、不動産購入をした世帯も含まれています。

統計③居住人数

家族の人数が増えたタイミングで、不動産購入を決める方もいるでしょう。
国土交通省の調査によると、分譲マンションを購入した世帯の平均居住人数は2.9人、分譲戸建て住宅では3.6人です。
マンションと一戸建てでは、平均居住人数に若干の差がある結果となっています。
家族の人数に応じて、購入する家の大きさを明確に決めておく必要があります。

統計④貯金額

国土交通省の調査によると、初めて家を買う方が準備する自己資金は1,000万円前後です。
分譲戸建てマンションでは713万円、分譲マンションでは1,261万円との結果になっています。
不動産価格の20~30%を自己資金で準備しているケースが多いです。

ライフイベントにもとづく不動産購入に適切な時期

ライフイベントにもとづく不動産購入に適切な時期

人生には、さまざまな転換点といえるライフイベントが起こります。
ライフイベントが起こる時期には個人差がありますが、それぞれの時期に合わせて不動産購入を決める方は多いです。
ここでは、不動産購入に適した4つのライフイベントについて解説します。

ライフイベント①結婚前

単身時代に、将来の結婚を見越して不動産を購入する方もいれば、老後を単身で過ごすことを見越して購入する方もいます。
結婚前に不動産を購入するメリットは、若いうちにローンを組めば退職前にローン完済できる点です。
賃貸にかかる費用を住宅ローン返済に充てられるため、資金形成がしやすくなります。
一方で、後々結婚などにより予想外のライフスタイルの変化があった場合、対応しにくくなる点はデメリットです。

ライフイベント②結婚

単身から結婚し、2人世帯になったタイミングで不動産購入を決める方もいます。
結婚と同時期に住宅ローンを組めば、若いうちに2人でローン返済ができるため、完済時期が早まります。
また、2人の収入の合算で借り入れ額を決められるため、単身よりも借り入れ額が上がり、購入できる物件の選択肢も広がるでしょう。
一方で、出産前に家を購入すると、後々子どもが生まれた場合にライフスタイルの変化に対応しにくくなるデメリットもあります。

ライフイベント③子どもの誕生・成長

子どもに合わせて不動産を購入する場合、誕生時に購入するケースと成長時に購入するケースがあります。
子育てに適した住居で産後の育児ができる点は、誕生と同時期に購入するメリットです。
誕生と同時期に購入するのであれば、さらに子どもが生まれた場合や将来かかる教育費の確保など、長期的な見通しを立てることは欠かせません。
子どもが成長してから購入する場合では、小学校入学前に購入するケースが多いです。
小学校入学前に家を決める場合、学区や学校までの距離などを基準に家選びができます。
入学前に定住先が決まると、途中で転校する必要が生じない点はメリットです。
ただし、学区にこだわりすぎると好条件の物件が見つけにくくなる点は、注意が必要です。

ライフイベント④子どもの独立

子どもが独立する年齢になると、ライフスタイルが大きく変化し、住居に対するニーズも変わります。
子育てを終えた時期に今度は親の介護が必要になり、同居を検討する方もいるでしょう。
家族の人数が大きく変動しやすいこの時期は、人生設計を明確にしたうえでの家選びが欠かせません。
勤続年数が長くなり、収入が増えていれば、若い頃よりも負担なく不動産購入でき、物件の選択肢が広がるかもしれません。
一方で、退職時期が近付いているため、長期ローンは組めない可能性がある点には注意が必要です。

不動産購入を決断する前に考えておきたいポイント

不動産購入を決断する前に考えておきたいポイント

不動産購入は、人生のなかで何度もあるわけではない、大きな買い物です。
そのため、決断する前に慎重に検討することは欠かせません。
ここでは、不動産購入を決断する前に考えておきたい2つのポイントを解説します。

ポイント①不動産の種類

不動産を購入する場合、一戸建てかマンション、また中古か新築の選択肢があります。
不動産の種類によって、費用や生活面のメリットは異なります。
新築は購入費用が高い一方、一定期間修繕の必要がない点がメリットです。
新築マンションの場合、駅近で資産価値が高い物件も多いです。
中古物件は、購入価格が安く、自分好みにリフォームできるメリットがあります。
一方で、中古マンションは修繕積立費が高い場合もあるため注意しましょう。
一戸建てのメリットは、マンションに比べ騒音などの問題が起こりにくく、将来的にリフォームをする場合にも制約を受けにくい点です。
マンションは、管理人やオートロックなどセキュリティ面が充実している点がメリットです。

ポイント②住宅ローンの返済計画

住宅ローンを組む場合、返済期間や毎月の返済額をよく考えることが重要なポイントです。
住宅ローンは返済期間が長期になるケースがほとんどです。
長い返済期間中には、転職や失業など予想外の変化が生じる可能性も考えられます。
返済が難しくなった場合の対処法をあらかじめ考えておくなら、競売にかけられて持ち家を失うリスクを避けられるでしょう。
住宅ローンは返済期間を長くすれば毎月の返済額が減り、毎月の返済額を増やせば返済期間が短くなる仕組みになっています。
自分の経済状況に合わせ、無理なく返済できる選択をすることが大切です。
他の人の例も参考にしつつ、自分に合ったタイミングで不動産を購入することは欠かせないポイントです。
たとえば、多くの方が30代で不動産を購入するとしても、それが自分にとってもっとも適切な時期とは限りません。
不動産購入のポイントをしっかり押さえつつ、無理のない選択ができるタイミングで決断することをおすすめします。

まとめ

国土交通省の統計によると、30代、世帯年収700万円前後、貯金額1,000万円前後で不動産を購入する方が多いです。
ただし、全国統計なのでこの統計における世帯年収や貯金額が、山形県には当てはまりません。山形県では世帯年収400万円~500万円、貯金額が300万円前後で頭金0円でご計画される方が多いようです。

また、住宅を購入する時期としては、結婚や出産、子どもの小学校入学などのライフイベントの時期に購入を決定する方が多いようです。
いずれにしても、不動産の種類や住宅ローンの返済計画などは慎重に検討し、自分に合ったタイミングで購入を決めることが大切なポイントです。


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