建売住宅の売れ残りの理由は?売れ残りを購入するメリットや注意点をご紹介

建売住宅の売れ残りの理由は?売れ残りを購入するメリットや注意点をご紹介

マイホームの購入を考えて、建売住宅をチェックしていると、建売住宅の売れ残りを見つけることがあります。
購入したいと思っても、どうして売れ残りの物件になってしまったのか、その理由が気になってしまう方はいるでしょう。
そこで今回は、建売住宅の売れ残りの理由にはどのようなものがあるか、売れ残りの建売住宅を購入するメリットや注意点についてご紹介します。

建売住宅が売れ残りになってしまう理由

建売住宅が売れ残りになってしまう理由

なぜ建売住宅が売れ残りになってしまうのか、その理由を知っておくと、その物件を購入するかどうか判断するのに役立つでしょう。
ここからは、建売住宅が売れ残りになってしまう理由についてご紹介します。

販売価格が高い

建売住宅が売れ残る理由のひとつは、販売価格が相場より高いことです。
条件のいい建売住宅は販売価格が高くなる傾向にありますが、相場より高いと感じる価格設定では、敬遠されることがあります。
建売住宅を検討している方の中には、「販売価格」を特に重視する方も少なくありません。
マイホームを探す段階で予算の上限を決めている場合、それ以上の販売価格の物件は、チェックしないことが考えられます。
同じ分譲地内の建売住宅でも、南向きや角地など条件の良い物件は販売価格が高めに設定されることがあり、周辺の物件と比較して割高に感じられ、売れ残る可能性があります。

住宅ローンの審査落ち

建売住宅が売れ残る理由のひとつに、購入希望者が住宅ローンの審査に通らなかったケースがあります。
建売住宅の売買契約が決まり、住宅ローンの本審査まで進んだ場合でも、審査に落ちると契約が白紙撤回となります。
売買契約が白紙になったあと、再販売されるとタイミングを逃し、売れ残ることがあるでしょう。
また、いったん売却が決まっていたものの、購入者が急な転勤などやむを得ない事情で購入を取りやめたケースもあります。

周辺環境に原因がある

建売住宅が売れ残る理由として、周辺環境に問題があるケースがあります。
建売住宅は土地と建物のセットで販売されるため、周辺環境に問題があると、売れ残る可能性が高くなります。
たとえば、分譲地で両隣に家が建っていて日当たりが悪い物件や、目の前にゴミ捨て場がある物件などは敬遠されやすいです。
また、大きな道路に面している建売住宅では、夜間の車の騒音が気になるため、売れ残るケースがあります。
さらに、ハザードマップで災害リスクが高いと示されているエリアも、売れ残る可能性が高くなります。

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売れ残りの建売住宅を購入するメリット

売れ残りの建売住宅を購入するメリット

売れ残りの建売住宅を購入するメリットを知っておくと、建売住宅を検討するときに参考になります。
ここからは、売れ残りの建売住宅を購入するメリットについてご紹介します。

値引きしてもらえる可能性がある

売れ残りの建売住宅を購入するメリットのひとつに、値引きしてもらえる可能性がある点が挙げられます。
不動産会社やハウスメーカーにとって、空室のまま物件を置いておくよりも、値引きしてでも早く売りたいと考えることが多いです。
新築から1年が経過すると、物件は中古物件や未入居物件となってしまうため、それまでに値引きして売却されることがあります。
新築建売住宅の値引き額は、販売価格の約3%が相場です。
たとえば、販売価格が1,000万円なら30万円、2,000万円なら60万円、3,000万円なら90万円の値引きとなります。
また、売り上げ目標達成を狙って販売が強化される3月などの決算期には、さらに値引きされることがあるので、その時期に合わせてチェックするのもいいでしょう。
さらに、売れ残りから半年が経過した建売住宅は、値引きしてもらえる可能性が高くなるため、価格交渉の余地が増えます。

家の状態を確認できる

売れ残りの建売住宅を購入するメリットには、家の状態を確認できる点が挙げられます。
新築時には気づきにくかった不具合が、建築後にしばらく経過した状態では確認しやすくなることがあるでしょう。
壁のひび割れや壁紙の不具合など、時間が経過することで明らかになる問題があるため、内覧時に十分に確認することをおすすめします。
不具合があった場合、入居前に相談して解決できる点はメリットといえるでしょう。

すぐに入居できる

売れ残りの建売住宅を購入すると、購入後すぐに入居できるメリットがあります。
一般的な建売住宅では、建築中に購入する場合や、売買契約後に建築が開始される場合があり、購入から実際に住み始めるまでに時間がかかることがあります。
しかし、売れ残りの建売住宅であれば、購入手続きが完了すればすぐに入居が可能です。
たとえば、転勤で速やかに住み始めたい方や、子どもの進学に合わせて引っ越しを考えている方など、すぐに入居できる物件を探している方におすすめです。

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売れ残りの建売住宅を購入するときの注意点

売れ残りの建売住宅を購入するときの注意点

売れ残りの建売住宅を購入するときの注意点を知っておけば、不安にならずに安心して購入を決断できるでしょう。
ここからは、売れ残りの建売住宅を購入するときの注意点についてご紹介します。

1年超で中古住宅になってしまう

売れ残りの建売住宅を購入する際の注意点の一つは、新築住宅が1年を超えると中古住宅とみなされる点です。
新築で分譲された建売住宅は、一度も人が住んでいなくても、完成後1年を超えると中古住宅として扱われます。
中古住宅として扱われると、住宅に対する保証条件が変わることに注意が必要です。
新築の場合は対象となる10年保証が、中古住宅では適用されません。
築1年以内の物件であれば、雨漏りなどの不具合が発生しても、売主が10年間の保証を提供しているため修理を依頼できます。
しかし、1年を超えると、この保証が提供されないため注意が必要です。
ただし、売主が新築と同様に10年間の保証を提供するケースもあるため、購入時には保証条件を十分に確認することが重要です。

減税措置が使えない

売れ残りの建売住宅を購入する際の注意点の一つは、新築物件に適用される減税措置が利用できない点です。
新築住宅を購入する場合、税金面で優遇されることが多く、不動産登記に必要な登録免許税の減免措置を受けることが可能です。
また、購入後に支払う不動産取得税にも減免措置があります。
しかし、新築から1年を経過した建売住宅は新築住宅とみなされないため、これらの減免措置を利用することはできません。
そのため、新築の建売住宅を購入する場合よりも初期費用が高くなることに注意が必要です。

原因とデメリットを把握する

売れ残りの建売住宅を購入する際の注意点として、売れ残った原因とそのデメリットを把握したうえで購入することが重要です。
売れ残った原因が不明なまま、価格が安いからといって購入してしまうと、不安を抱えたまま住むことになりかねません。
売れ残った理由やデメリットをしっかりと理解し、納得したうえで購入すれば、安心して暮らすことができるでしょう。

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まとめ

建売住宅が売れ残りになる理由には、販売価格が高い、住宅ローンの審査に落ちた、周辺環境に原因があるケースが挙げられます。
売れ残りの建売住宅を購入すると、値引きしてもらえる可能性がある、家の状態を確認できる、すぐに入居できるメリットがあります。
売れ残りの建売住宅を購入するときの注意点は、1年超で中古住宅になってしまう、減税措置が利用できない、原因とデメリットを把握する点です。