建売住宅購入の流れとは?契約前・売買契約時・契約後にわけて解説

建売住宅購入の流れとは?契約前・売買契約時・契約後にわけて解説

マイホームを購入するときに、土地と建物がセットの「建売住宅」を選ぶ方も多いでしょう。
マイホームを購入するのが初めてなら、建売住宅を購入するときにどのような流れで進めていけば良いのか、不安に感じるかもしれません。
今回は、建売住宅購入の流れとはどのようなものか、契約前、売買契約時、契約後の流れについて解説します。

建売住宅購入の契約前の流れ

建売住宅購入の契約前の流れ

建売住宅の購入を決めたら、契約前の流れを知っておくと、なにをいつまでに準備すれば良いのかわかるので安心です。
ここからは、建売住宅購入の契約前の流れについて解説します。

購入の申し込み

購入する建売住宅を決めたら、契約前に売主へ購入の申し込みをおこないます。
不動産会社が用意した「購入申し込み書」に購入希望条件を記載して、署名・押印してから売主へ提出しましょう。
不動産仲介業者を介して建売住宅を購入するときは、仲介業者を介して売主へ提出します。
購入申し込み書とは、売主に対してその物件を購入したいと意思表示する書類であり、売買契約書とは異なるものです。
この書類を提出しても、まだ契約が成立したわけではありません。
購入申し込み書には、売買価格や引渡し時期などの条件を記述して提出しますが、条件によっては売主が拒否する可能性があります。
まだ契約前なので、購入申し込み自体に法的拘束力はなく、もし購入申し込みをキャンセルしても、原則として費用はかかりません。
申し込みのときには購入申し込み金を支払うケースが一般的ですが、申し込みをキャンセルしたらその申し込み金は返金されます。
購入申し込み金の相場は、5~10万円程度だといわれています。

契約条件を調整する

申し込みをおこなったら、次は買主と売主の間で契約条件の調整が必要です。
契約条件には、売買価格、契約日、手付金の金額などがあります。
不動産仲介業者がいれば、仲介業者を介して売主と交渉していく流れとなります。
住宅の購入では仮契約のような形式はなく、申し込みで住宅を購入する意思を伝え、条件があえばその次は売買契約です。
一般的に、申し込みしたあと1週間程度で、不動産売買契約を締結する流れになります。
建売住宅の購入に住宅ローンを利用するなら、契約前のタイミングで金融機関に住宅ローンの事前審査を申し込みます。
事前審査の期間は、3~5営業日が目安です。

手付金を準備する

売買契約の日程が決まったら、契約前に手付金を準備しましょう。
売買契約を締結するときには手付金を支払う必要があり、一般的には契約日に現金または振込で支払います。
手付金は申し込み金と異なり、買主の都合で契約をキャンセルしたら返金されません。
手付金の金額は契約者同士の間で金額を決めますが、販売価格の5~10%が目安といわれています。
事前に支払った申し込み金は、手付金の一部に充当されます。

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建売住宅購入の売買契約の流れ

建売住宅購入の売買契約の流れ

建売住宅を購入する流れでは、購入申し込み書を提出して契約条件が合意したら、売買契約の締結となります。
ここからは、建売住宅購入の売買契約の流れについて解説します。

重要事項説明を受ける

不動産を購入するときには、購入する不動産に関する重要な内容について書面で説明を受け、その書面に署名・押印します。
この説明を「重要事項説明」といい、提示される書面を「重要事項説明書」といいます。
重要事項説明は、売買契約の前までに実施するよう義務付けられていますが、一般的には売買契約の同日におこなわれるケースが多いかもしれません。
この重要事項説明書は重要な内容が多く記載されていますが、専門的な用語も多く、その場で説明を聞いても一度では理解できない可能性があります。
可能であれば、事前に重要事項説明書や売買契約書のコピーを受け取り、事前に読み込んで確認が必要な点は確認しておきましょう。
また、不明な点や疑問点については、売買契約のときに質問して、納得できるまで説明を受けてから契約を結ぶことが重要です。

売買契約を締結する

重要事項説明を受けたら、次の流れは売買契約の締結となります。
売買契約は、契約書を交わしておこないます。
契約内容について説明を受けたあとに、売買契約書に署名と押印をすれば契約締結です。
売買契約書と重要事項説明書のコピーを事前に受け取って、内容を理解できていれば安心ですが、もし当日初めて見たなら時間をかけてしっかり理解するようにしましょう。
売買契約は大事な契約で、一度契約すれば後戻りできません。
不明な点があればそのままにせず、自分が納得できるまで繰り返し質問をしましょう。
また、売買契約と同時に手付金を支払います。
現金で手渡しなら契約時に持参しますが、振込なら事前に振込を済ませておき、契約を交わす時点で振込が確認できるようにしておくケースがあるようです。

住宅ローンの申し込み準備をする

金融機関の住宅ローンを利用するなら、売買契約の日に申し込み書へ記入をすることがあるので、記入のタイミングを不動産会社にご確認ください。
住宅ローンの申し込みには必要書類があるため、事前に確認のうえ準備して持参します。
一般的には、所得証明書や住民票が必要ですが、必要書類は金融機関によって異なるので確認しておきましょう。

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建売住宅購入の契約後の流れ

建売住宅購入の契約後の流れ

建売住宅購入において、契約後も必要な手続きはあるので、最後まで流れを理解しておく必要があります。
ここからは、建売住宅購入の契約後の流れについて解説します。

融資承認の連絡

建売住宅購入の契約後は、住宅ローンの申し込みをおこないましょう。
今回は事前審査と異なり、本審査となるため、結果がでるまでしばらく時間がかかります。
融資承認の連絡は、金融機関から直接入るケースや、不動産会社の提携ローンなら、不動産会社を介して結果が知らされるケースがあります。

日程調整をおこなう

住宅ローンの融資承認の連絡があったら、次の流れとして引渡しなどに関する日程調整をおこないましょう。
売買契約後に、建売住宅の引渡し日や引渡し前の立会い検査日を決めているなら、予定どおりに進められるか一度確認が必要です。
たとえば、まだ建物が完成していない状態で売買契約を締結し、建物の工事が遅延すれば、決めていた引渡し日を変更しなければなりません。
この段階で、今後の日程について必要な部分は再調整をおこなっておくと、このあとの流れがスムーズです。
また、引渡し前の立会い検査について、売主から設定がないケースがあります。
立会い検査は、建物の施工品質や、契約どおりの建物が完成したかを確認できる重要な機会です。
もし立会い検査の設定がなければ、買主から要望して設定してもらいましょう。

司法書士に登記を委託

住宅を購入したら、所有権の移転や抵当権の設定などの登記手続きが必要です。
売買契約後の登記手続きについては、司法書士に委託しておこなってもらいます。
登記手続きに必要な書類がなにか不動産会社に確認して、準備しておきましょう。
売買契約後に建物が完成したら、引渡し前の立会い検査をおこない、問題がなければ引渡して残代金の支払いをおこないます。
それから、登記手続きに必要な書類に署名・押印をして、その後に司法書士が登記申請をおこなう流れになります。

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まとめ

建売住宅購入の契約前の流れは、購入申し込み書を提出し、契約条件を調整して手付金を準備します。
その後の売買契約では、重要事項説明を受けて売買契約を締結し、住宅ローンの申し込み準備をおこなう流れです。
建売住宅購入における契約後の流れは、融資承認の連絡を受けて日程調整をおこない、立会い検査、引渡しをおこなって司法書士に登記申請を依頼します。