建売住宅が安い理由は?人件費やスケールメリットに分けて解説
新築で住宅を購入する場合、注文住宅より比較的安い、建売住宅を選択する方は多いです。
しかし、「価格が安いと品質に問題があるのでは?」と心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、建売住宅が安い理由について、人件費やスケールメリットなどの項目に分けて解説します。
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建売住宅が安い理由①人件費
建売住宅が安い理由のひとつは、注文住宅と比べて人件費が削減しやすい点です。
人件費に関係する内容として、設計、現場管理や施工監理、工期短縮に分けて解説します。
設計の規定化
住宅の設計には本来、多額な費用がかかります。
施工主の要望や地域の規制などを考慮したうえで、繰り返し打ち合わせを重ね、設計プランの見直しをしていくことが必要です。
一方で、建売住宅では同じ規模や規制の土地で建てる住宅を規定化しており、毎回同じ仕様の建物を建築します。
そのため、設計や施工主との打ち合わせに必要な人件費の削減が可能です。
建売住宅は、オリジナリティに欠けるデメリットがある一方で、このような理由により安く建てられるといえます。
現場管理や施工監理
住宅の建設では、現場監督や工事監理者の人件費がかかります。
現場監督や工事監理者の主な仕事は、工事の進捗状況や設計どおりの施工かどうかを確認することです。
建売住宅では、現場監督や工事監理者が複数の住宅を同時進行で担当し、人件費を抑えているケースがあります。
現場管理や施工監理は、品質に影響する重要な要素のため、人件費削減とのバランスを取ることは大切です。
建築工程において、品質管理が十分におこなわれているか、購入時はよく確認する必要があります。
工期短縮
建売住宅では、規格化された住宅を建てるため、工事の効率化ができ、工期が短縮されます。
工場で、画一的な建築材料の加工・生産をおこなうことも、工期短縮につながる要素です。
工期が短縮されると、必要な作業員数も減らせるため、人件費の削減につながります。
同じ人数でおこなう工事の場合でも、80日と70日では人件費に違いが生じます。
工期の短縮により、人件費を削減しているケースでも、施工品質に注意が必要です。
無理な工期短縮ではなく、作業効率化による短縮であれば、人件費削減によるメリットは大きいといえるでしょう。
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建売住宅が安い理由②スケールメリット
スケールメリットとは、供給量の拡大のことです。
建売住宅では、大きなスケールメリットによる費用の削減をおこなっています。
ここでは、土地の仕入れと資材の仕入れ、販売業務の外注化に分けて解説します。
土地の仕入れ
建売住宅では、複数の棟を同時に建てて、販売しているケースが多いです。
一般的な建物の大きさに対して、大きすぎる土地は売れにくい傾向があります。
一方で、分譲業者は仕入れた大きな土地を分割し、建売住宅として販売するため、土地を相場より安く購入できます。
分譲業者によっては、田畑や山林だった土地を開発して、建売住宅を建てているケースもあるでしょう。
一般の購入者には買いにくい土地を、安く購入して利益を出しているため、建売住宅の販売価格は安くなる傾向があります。
資材の仕入れ
建売住宅の資材の仕入れについても、スケールメリットの大きさが価格の安さにつながります。
画一の建築資材や設備を大量に仕入れれば、安価な仕入れが可能です。
建売業者によっては、一部の部品を自社生産しているところもあります。
建売業者の規模が大きくなればなるほど、資材の仕入れにおけるスケールメリットは拡大するのが特徴です。
近年では、地方の建売業者の大企業化も進んできており、企業努力により建売住宅の価格がますます下がってきています。
多くの建売住宅を販売する大規模な建売業者は、「パワービルダー」と呼ばれることもあります。
販売業務の外注化
一般的には、スケールメリットが大きくなれば、販売業務も増大します。
しかし、建売住宅の場合、販売業務を外注化しているため、スケールメリットが拡大しても固定費は増えません。
販売業務は、不動産会社に外注して、営業活動をしているケースが多いです。
また、建築業界では何層もの下請け構造によって、工事を請け負っていることが一般的です。
そのため、スケールメリットを活かしながらも、販売活動や建築工程にかかる費用は少なくて済みます。
結果として、注文住宅に比べて、安い価格で購入者に提供できる仕組みとなっています。
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建売住宅が安いその他の理由
建売住宅が安いことには、人件費やスケールメリット以外にも、多くの理由があります。
ここでは、5つの理由を解説します。
その他の理由①住宅展示場がない
注文住宅では、完成前の住宅を販売するため、住宅展示場は販促において重要な要素といえます。
一方で、建売住宅を完成後に販売する場合、実物が見られるため、住宅展示場は必要ありません。
また、複数の棟を分譲する場合は、はじめに建てた家をモデルハウスとして用いて、モデルハウスも販売するケースがあります。
住宅展示場の建設・維持には、高額なコストがかかるものです。
住宅展示場のコストがかからない建売住宅は、より安価な住宅販売が可能です。
その他の理由②設備のグレードを落としている
注文住宅では、細かい仕様を施工主の希望に合わせるため、設備のグレードが高くなりやすい傾向があります。
一方で、建売住宅は、外装や内装、設備機器などのグレードを抑えて販売しているケースが多いです。
とくに価格差が大きい設備が、キッチンやユニットバスなどです。
一つひとつの設備のグレードが高いと、総額には大きな差が生じます。
細かい設備のこだわりがなければ、グレードを抑えた建売住宅でも大きな問題はないでしょう。
その他の理由③オプション料金を設定している
建売住宅によっては、販売価格とオプション料金を分けて、販売価格を安く見せている場合があります。
網戸やカーテンレールなど、一般的に標準設備と考えられているものでも、オプション扱いになっているケースがあります。
オプション設備が不要な方にとっては、価格が安くなるメリットがあるでしょう。
しかし、オプション設備をいくつも追加すると、結果的に総費用がとても高額になる可能性もあります。
建売住宅の購入を検討する場合は、標準設備とオプション設備をよく確認することが大切です。
その他の理由④値引き物件を販売している
建売住宅で、一定期間売れなかった物件は、大きな値引きをして売り出しているケースがあります。
このような物件を見て、「建売住宅はとても安い」と感じる方もいるでしょう。
ただし、売れ残った物件は、あまりニーズがなかったことを意味します。
売れ残った理由についてもよく検討し、購入の価値があるかどうかをしっかりと見極めることが大切です。
その他の理由⑤ローコスト路線の販売をしている
建売住宅には、異なる販売戦略が存在することも、価格が抑えられる要因のひとつです。
建売住宅でも高級志向の物件もあり、外装や内装、設備のグレードを上げているケースがあります。
反対に、ローコスト路線の建売住宅を販売している建売住宅もあります。
注文住宅とローコスト路線の建売住宅を比較すると、価格の差が大きく感じることがあるかもしれません。
しかし、高額な物件も安価な物件もそれぞれに理由があるため、理解したうえで納得できる住宅を選ぶことをおすすめします。
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まとめ
建売住宅が安い理由は、設計の規定化や工期の短縮などにより、人件費を削減しているためです。
また、土地や資材の仕入れにおいて、スケールメリットを活かして建てられている建売住宅も多くあります。
その他にも安い理由として、コストがかかる住宅展示場がないことや設備のグレードを抑えていることなども挙げられます。
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